イヤホンのボディーは音楽が再生される時、わずかながら振動(共振)します。この振動が音の濁りや歪を生みます。
金属ボディーによってドライバーユニットをしっかり固定することにより重低音から高域までクリアな解像度の高い音質再生を実現しました。
2種の新たな芯線構成により本体の個性的な音質をさらに際立たせます。
本体との接続はMMCXコネクタにより着脱可能、再生機器との接続プラグはΦ3.5mmステレオミニプラグです。
MMCXコネクタからプラグまでL/Rを完全にセパレートし、分岐部でのジョイントも無い構造により優れたセパレーション、電気信号のロスも大幅に改善されました。
DAPなどでは素材ごとに価格が異なるのが一般的ですが、NSE1000シリーズでは同じ価格で統一。
純粋に音質による好みだけで選んでほしいという日特さんの想いが込められています。
NSE1000シリーズ共通での低域の張り出しを保ったまま、アルミボディらしい立ち上がりの良さが加わり、3機種の中で解像度の高さを最も感じられる楽しい音でした。
他の2機種に比べ、空間の見通しがいいですね。サブベースや派手なデジタルシンセが入っているようなクラブ系の楽曲が合いそうです。
ブラス素材ということで、NSE1000-Aに比べると低域の押し出し感が強くなっていますね。
周波数バランスとして、ローミッドの低域が多めのようで、特にベースが映えるように感じました。
相対的に高域が他の2機種よりロールオフしているのでピアノや金物は優しめに鳴り、音の余韻が残る傾向があるので、ジャズに合いそうです。
またクラシックもホールの響きなどが楽しめるかもしれませんね。
個人的にはウッドベースの入ったジャズがとても楽しく聴けました!
真鍮よりも強度があり、音響特性にも優れた素材ジャーマンシルバーを採用。
ケーブルには、NSE1000-Aと同様に銀コート4N OFCリッツ線をOFCリッツ線の外側に配置したケーブル(ハイブリッドリッツワイヤー)を使用。
最後に登場したNSE1000-Gですが、NSE1000-AとBの中間のような立ち位置ですね。
低域に関しては、量感がAはよりは出ているが、Bよりは少なく、量より質重視です。
解像度に関してはAより下がりますが、聴き疲れしにくくなっているので、3機種の中では最もバランスの取れたイヤホンだと感じました。