K9 Pro ESSは、K9 Pro LTDのもつ基本コンセプトを踏襲しながら、DACチップをAKM「AK4499EQ」からESS社製フラッグシップDACチップ「ES9038PRO」に置き換え、なおかつ左右チャンネルで1基ずつのES9038PROを使用するデュアル構成を採用した、FiiOの据え置きヘッドホンアンプ/DACの最上級モデルです。
ヘッドホンアンプ回路にはFiiOとTHXの共同開発による「THX AAA 788+」回路を採用。全段完全バランス設計により全てのプロセスで差動信号を通過させることで、最大2100mWの高いドライブ力を確保しながら、異なるコンポーネント間の干渉を最小限に抑え、音楽の繊細さや音圧の強弱の変化を忠実に再現いたします。
K9 Pro ESSには、では、FiiO初となるESS Technology製のフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」をデュアル構成で採用し、PCM384kHz/32bit,DSD256(Native)の再生に対応しています。
「ES9038PRO」は1基あたり8ch分のDAC回路を搭載するDACチップで、左右のオーディオチャンネルにそれぞれ1基ずつの「ES9038PRO」を搭載するデュアル構成を採用しています。本来別々に機能する8ch分の回路をすべて片チャンネルのためだけに使用することで、非常に高い出力を持たせながらも、K9 Pro LTDと比較してS/N比が123dBから129dBへと向上、THD+Nが0.0003%以下から0.00025%以下へと向上し、極めて低ノイズかつ歪みのないオーディオ再生を実現します。
K9 Pro ESSに搭載されている「THX AAA 788+」回路は、高能率から低能率までのありとあらゆるヘッドフォン再生において、理想的なディテールとダイナミクスを提供するために、THX AAA 788回路をベースに、FiiOとTHXが共同で新開発したアンプ回路です。
左右チャンネルあたり1基ずつ、合計2基搭載された「THX AAA 788+」回路は、オリジナルのTHX AAA-788アンプ回路と比較して50%以上増加した出力をもちながらも、放熱効率も向上。ハイインピーダンス負荷を駆動する際には最大52Vp-pを出力することができるだけでなく、ローインピーダンス負荷を駆動する際には2100mW(バランス出力時)まで歪みなく出力するポテンシャルを備えています。
K9 Pro ESSは、4チャンネルDAC、4チャンネルボリューム調整、4チャンネルアンプそれぞれに差動信号を流す完全バランス設計を徹底しています。
完全バランス設計により、各コンポーネント間の干渉を最小限に抑え、音楽の繊細さや音圧の強弱の変化を忠実に再現することで、圧倒的な音質を実現します。
K9 Pro ESSに搭載されている最新世代のXMOSチップ「XUF208」は、デュアルモードのクロック管理技術をサポートしています。USBおよびBluetoothのデコーディングでは、アシンクロナス動作のデュアル・フェムトクロックが使用され、光デジタル信号および同軸デジタル信号のデコードでは、高精度PLLクロックが使用されます。
精密なクロックマネジメントシステムにより、あらゆる種類のデジタル入力に対して最適なクロックをアサインでき、いかなる再生ソースであっても理想的なDAコンバート環境を構築します。
K9 Pro ESSのオーディオ信号は、I/V変換部、LPFフィルター部、ボリュームコントロール部、バッファーアンプ部、プリアンプ部、アウトプットアンプ部という緻密に設計された6段の回路を経て出力されます。
各回路は、基盤内での干渉を最低限にしながら、信号経路を最適化する分離レイアウトを採用し、オーディオ信号の低ノイズ・低歪を担保しています。
K9 Pro ESSは、デジタル部とアナログ部の電源を完全に分離することで、両回路間の干渉を効果的に遮断。これにより、各部に最適化された純度の高いクリーンな電源を供給することで、高いS/Nと低域の力感を伴った理想的な再生を実現しています。
K9 Pro ESSは、MQA Renderer機能に対応。MQAコア・デコードに対応する機器と組み合わせることで、CDクオリティーに格納されたハイレゾ・オーディオデータを展開し、MQAの理想とする音質で聴くことができます。
K9 Pro ESSは、Bluetooth用にQualcomm製SoC「QCC5124」を搭載し、LDAC、aptX HD、aptX Adaptiveなどのフォーマットに対応しています。 「QCC5124」 は、ゲームやビデオで必要とされる低遅延と、ハイレゾリューション・オーディオで必要とされる高ビットレートの両方を満たす、信頼性と高速性を兼ね備えたBluetooth接続を実現します。
K9 Pro ESSでは、ADCボリュームコントロール方式による音量調整機構を採用しています。
一般的なボリュームでは、可変抵抗に直接音楽信号を流し、抵抗の増減で音量調整を行いますが、ADCボリュームコントロールは、ノブの回転変化量をAD変換した値に基づいてアナログボリュームICを制御することにより音量調整を行います。
可変抵抗で問題となる左右の音量差(ギャングエラー)を排除しながらも、デジタルボリュームにありがちなダイヤル操作による感覚とのズレを低減し、ボリュームノブを回す人間の感覚に配慮した直感的な音量調整が可能となりました。
K9 Pro ESSでは、ハイゲイン、ミディアムゲイン、ローゲインの3つのゲインを切り替えることで、お手持ちのヘッドホン/イヤホンに最適なサウンドを提供します。
ピュアハードウェアゲイン回路の採用により、高感度ヘッドホンでローゲインにした場合でもダイナミックレンジと音楽性は損なわれず、さまざまなリスニング環境に適応します。
前面:XLR 4ピン、4.4mmバランス、6.35mmシングルエンドのヘッドフォン出力
背面:USB B端子、4.4mmバランスライン入力、RCAライン入力、同軸デジタル入力、光デジタル入力、XLRバランスライン出力、RCAライン出力
側面:USB Type-Cポート(USB B端子より優先されます)
K9 Pro ESSはBluetooth Low Energy(BLE)に対応しており、Bluetoothモードでないときでも、「Fiio Control App」を使って、チャンネルバランスやスリープタイマーなどの機能をいつでもコントロールすることができます。
K9 Pro ESSの筐体はオールアルミニウム合金にブラックアルマイト処理とサンドブラスト加工が施されており、高い質感を実現しています。また、直感的に操作できるよう、ボタン類はわかりやすく配置され、スムーズな操作が可能です。
ステンレススチール製のボリュームノブは、K9 Pro LTDのシルバーフィニッシュからゴールドフィニッシュへの変更が施され、音楽をコントロールする際の高級感を演出します。
ボリュームノブを囲むRGBインジケーターライトは、再生中のサンプリングレートに応じて異なる色で点灯します。
DACチップ | ES9038PRO×2 |
アンプテクノロジー | THX AAA-788+×2 |
デジタル入力 | USB タイプB×1系統 USB タイプC×1系統 RCA同軸×1系統 TOS光×1系統 Bluetooth×1系統 |
アナログ入力 | 4.4mmバランスライン入力×1系統 RCAライン入力×1系統 |
アナログ出力 | XLRバランスライン×1系統 RCAライン×1系統 |
ヘッドホン出力 | 4ピンXLRバランス駆動×1系統 4.4mmバランス駆動×1系統 6.3mmシングルエンド×1系統 |
Bluetooth対応コーデック | SBC/AAC/aptX/aptX HD/aptX LL/aptX Adaptive/LDAC |
対応サンプリングレート | USB:PCM384kHz/32bit、DSD256(Native) RCA同軸:192kHz/24bit TOS光:96KHz/24bit |
ヘッドホン推奨インピーダンス | 16~600 Ω |
ヘッドホン出力 | 32Ω:≥2100mW(バランス、アンバランス) 300Ω:≥1,100mW(バランス)、≥281mW(アンバランス) |
THD+N | <0.00025% (アンバランスライン出力時、1kHz/10kΩ/dBA) |
S/N比 | ≥129dB (アンバランスヘッドホン出力時、dBA) |
サイズ | W200×D224.5×H72mm(脚部除く) |
重量 | 2,700g |
付属品 | クイックスタートガイド、AC電源ケーブル、USB A to Bケーブル、6.3mm to 3.5mm変換アダプター、Bluetoothアンテナ、交換用ヒューズ、ラバーフット、縦置き用スタンド |
(https://www.fiio.jp/products/k9pro-ess/ 引用)
商品名 | Fiio K9 Pro ESS |
---|---|
メーカー | Fiio |